2025.06.28

豆知識

【戸建て検討中の方必見】二階にトイレを設置するべきか?メリット・デメリットを解説

注文住宅を検討するとき、多くの方が迷うのがトイレの設置です。
とくに二階にもトイレを設けるべきかは、悩ましいポイントではないでしょうか。

階段の上り下り・朝のトイレ渋滞・将来の介護まで──。
暮らしやすさを左右する重要な設備だからこそ、慎重な検討が求められる場所です。

今回の記事では、二階トイレの設置に関するメリットやデメリットを中心に、間取りの工夫・節水機能・設置時の注意点まで幅広く解説します。

家族構成やライフスタイルに合わせた判断の参考にしてください。

二階トイレの基本を押さえよう

注文住宅では、トイレの設置場所が自由に選べます。
一階のみ・二階のみ・両階に設置など、パターンはさまざまです。

例えば、子育て世代や共働き家庭では、朝の混雑緩和が重要な課題です。
また、高齢者と同居している家庭では、夜間の移動距離を最小限にしたいという声も多く聞かれます。

二階トイレの設置は、こうした日常の小さなストレスを減らす有効な手段です。
一方で、設置や管理に関するコストや手間も考慮する必要があります。

そのため、家族構成や生活スタイルだけでなく、将来のライフステージも視野に入れた判断が求められます。
まずは二階トイレを設ける目的や必要性を明確にし、自分たちにとって本当に必要な設備かを考えてみましょう。

二階トイレのメリットとは?

二階にトイレがあると、暮らしの快適度がぐんと上がります。
動線の短縮や心理的な安心感など、多くの利点が得られます。
具体的にどんな良さがあるのか、順番に見ていきましょう。

夜間でも階段の昇降が不要に

二階の寝室から一階トイレまでの移動は大変です。
夜中に目が覚めたとき、わざわざ階段を下りるのは負担です。

特に小さな子どもや高齢者にとっては、転倒のリスクもあります。
二階にトイレがあれば、安心して夜を過ごせます。
足元を照らす照明や手すりと組み合わせれば、より安全性も高まります。

さらに、体調不良時などでも無理せずトイレへ行けることは大きな安心につながります。

朝の混雑を避けられる

家族の出勤や通学時間が重なると、トイレが混雑します。
一階にしかトイレがないと、朝の支度がスムーズに進みません。

二階にもトイレがあれば、複数人で同時に使用できます。
忙しい朝にゆとりが生まれ、ストレスも軽減されるでしょう。

小学生と高校生が同時に支度をする家庭や、在宅勤務の大人がいる家庭では、複数トイレがあることで時間の調整が不要になり、効率よく行動できます。

来客時のプライバシーを守れる

来客があると、一階のトイレは使いづらくなります。
使用後の音やにおいが気になり、落ち着いて用を足せません。

二階にトイレがあると、自分たち専用として使えます。
来客にも安心してトイレを案内できる点も魅力です。

また、洗面室とトイレが別々の階にあることで、お客様の動線と家族の動線を分けられ、気兼ねなく使える環境が整います。

自宅に友人や親族を招く機会が多い家庭では、二階トイレのありがたみを日常的に実感できるでしょう。

二階トイレのデメリットとは?

一方で、二階にトイレを設けるには注意点もあります。
コスト・メンテナンス・騒音問題などを事前に理解しましょう。

建築費用が増える

トイレの設置には、給排水や電気配線の工事が必要です。
そのため、トイレの数が増えると費用も高くなります。

配管の経路が複雑になると、工事費がさらに上がる場合もあります。
予算に余裕があるかどうか、事前に確認しましょう。

メンテナンスの手間が増える

トイレが2か所あると、その分だけ掃除も増えます。
フィルター・便座・床の清掃など、手間がかかります。

使用頻度が低いと、トイレ内のにおいや劣化も進みます。
また、定期的な換気や水の流し忘れに注意が必要です。

階下への音が気になることも

二階でトイレを使うと、配管や水の流れる音が響くことがあります。
とくに静かな時間帯は、階下のリビングや寝室で気になります。

防音対策として、配管の位置や壁の素材選びも重要です。
施工段階で対策を講じることで、音のストレスを減らせます。

二階トイレの間取りと位置の工夫

二階トイレの快適性は、間取りや配置によって大きく変わります。
家族が気持ちよく使えるよう、設計段階から配慮しておきましょう。

使用頻度が限られる場所だからこそ、動線や快適性に工夫を加えることで、長く快適に使い続けられます。
設計段階でのちょっとした工夫が、将来的な後悔を防ぐカギとなります。

プライベート空間の近くに配置

トイレは、寝室や子ども部屋の近くに配置すると便利です。
夜間の移動距離を減らし、安全性や利便性が高まります。

特に、就寝中にトイレへ行く機会が多い子どもや高齢者にとって、近くにある安心感は非常に大きいです。

逆に、家族共有スペースの真横は音やにおいが気になるため注意が必要です。
リビングの横やダイニング付近にあると、使用時の気まずさが出やすくなります。

壁や扉に遮音性の高い素材を取り入れるなど、配置だけでなく仕様の工夫も併せて考えましょう。

窓や換気扇の設置が鍵

におい・湿気対策には、窓や換気扇の設置が効果的です。
自然光が入る明るい空間なら、清潔感も保ちやすくなります。

特に使用頻度の低いトイレは湿気がこもりやすく、においが気になりがちです。
換気扇に加え、開閉できる窓を設けることで、通気性の高い空間が実現できます。

また、窓の形状や位置によっては、外からの視線を遮りながら採光できる設計も可能です。
プライバシーと快適性を両立させるためにも、初期段階でしっかりと計画しておきましょう。

トイレの節水・節電機能も要チェック

設備の進化により、トイレの機能性も年々向上しています。
二階に設ける際は、快適かつ省エネな機器選びも重要です。

光熱費やメンテナンスの負担を減らしつつ、清潔で心地よい空間を保つためにも、性能面での比較は欠かせません。
選ぶ設備によって、家計への影響や使い勝手も大きく変わります。

水道代を抑える工夫

最新の節水型トイレは、1回あたりの使用水量が少なく経済的です。
年間を通して水道代の節約につながります。

従来のトイレに比べて、水の使用量を約3分の1に抑えられる機種も登場しています。
「大・小」の切り替えが可能なタイプや、自動洗浄付きのモデルもあり、使いやすさと節水効果の両立が可能です。

限られた予算内でも、高機能なタイプを選ぶと長期的にお得です。
設置費用はかかっても、日常的な光熱費の削減につながるため、コストパフォーマンスの高い投資といえます。

冬場の快適性を向上

寒い時期も快適に使用できる温水洗浄便座は、満足度が高い設備です。
特に寒冷地や二階の断熱性能がやや劣る場所では、その快適さが際立ちます。

タイマー設定や節電モード付きなら、光熱費の無駄も防げます。
便座ヒーターの温度調整やオート開閉機能付きなど、多機能なモデルを選ぶことで利便性が向上します。

最近では、除菌機能や脱臭機能を備えたタイプも増えており、清潔さにもこだわる方に最適です。
利便性と省エネ性能のバランスを見ながら、設置場所や予算に応じて、最適な一台を見つけましょう。

二階トイレは必要?判断ポイントをチェック

二階トイレを設けるかどうかは、家族のライフスタイル次第です。
以下のポイントを参考に、自分たちに合った判断をしましょう。

家族の人数と生活時間帯

家族の人数が多いと、トイレの使用頻度も上がります。
朝や夜など、使用時間帯が重なる場合は特に必要です。

2〜3人なら1か所でも十分ですが、4人以上なら2か所がおすすめです。
特に、家族全員がフルタイム勤務・通学している家庭では、トイレ待ちのストレスを感じやすくなります。

さらに、来客が多い家庭では日常的な使用回数も増えるため、複数のトイレがあると使い勝手がよくなります。

寝室や子ども部屋の位置

寝室がすべて二階にある場合、夜の移動が大きな負担になります。
とくに幼児や高齢者がいる家庭では、安全面からも二階トイレがあると便利です。

また、受験期の子どもや、夜勤がある大人がいる家庭では、音を立てずにトイレを使える環境が重要になります。
寝室の近くに静かで使いやすいトイレがあることで、ストレスの少ない生活が送れます。

将来の暮らしを見据える

将来的に介護や二世帯住宅を検討するなら、二階トイレは有効です。
老後も安心して暮らすための備えとして、設置しておく選択もあります。

身体の自由が利かなくなったとき、階段の昇り降りを減らせる二階トイレは重要な支えとなります。
また、二世帯同居を視野に入れている場合、上下階で生活を分けられるようにトイレも分けておくと便利です。

ライフステージの変化に柔軟に対応できる家づくりのために、トイレの配置も将来を見据えて考えましょう。

施工時に気をつけたいこと

二階トイレを設ける際は、設計や設備にも工夫が必要です。
以下のポイントを押さえて、後悔のない住まいを目指しましょう。

トイレは毎日使う空間だからこそ、機能性と快適性の両立が求められます。
設置場所や構造次第で使い勝手が大きく変わるため、事前の準備が重要です。

配管ルートを計画的に

配管の位置によっては、音やにおいが問題になることもあります。
できるだけ一階トイレと上下で揃え、直下に設けると安心です。

また、排水管の傾斜や長さが不適切だとつまりやすくなったり、流れが悪くなったりする原因にもなります。
専門家と相談しながら、メンテナンス性も考慮した計画を立てましょう。

防音・断熱対策を万全に

トイレの音や水の流れる音を防ぐには、壁や床の素材が重要です。
断熱材を活用した施工で、快適性を高めましょう。

特に、寝室やリビングの真上にトイレを配置する場合、防音対策が不十分だと生活音がストレスになることもあります。
遮音シートや二重床構造を取り入れることで、音の伝わりを最小限に抑えられます。

断熱性を高めれば、冬場の寒さ対策にもなり、光熱費の削減にもつながります。

換気と採光を忘れずに

においや湿気を防ぐため、窓や換気扇の設置が必須です。
日中でも明るく、清潔感のある空間づくりがポイントです。

換気扇は自動で作動するタイプを選ぶと、うっかり消し忘れを防げます。
また、センサー付き照明や調湿壁材を取り入れることで、快適さと清潔さを両立できます。

トイレの雰囲気は、家全体の印象にもつながる大切な空間です。
見た目だけでなく、機能面からの配慮も忘れずに進めましょう。

まとめ

二階トイレには便利な点が多くありますが、費用や管理の手間もかかります。
大切なのは、家族の生活リズムと将来設計に合った選択をすることです。

今の暮らしだけでなく、10〜20年後の生活も見据えた判断が必要です。
将来の家族構成や健康状態、ライフスタイルの変化に柔軟に対応できる住まいが理想です。

間取りや構造にあわせて、納得のいく家づくりを進めましょう。
また、日々の掃除や維持管理のしやすさも、後悔しない住まいの重要な要素です。

理想の住まいを叶えるためには、細やかな配慮が欠かせません。
その一歩としてこの記事を参考に、ご家庭にとって最善の選択を見つけてください。

behomeは、熊本でコスパの良い高性能な住まいづくりを提案しています。
間取りや設備の設置についても、お気軽にご相談ください。

▶︎お問い合わせはこちら