2025.07.26

豆知識

住宅ローンは地銀?ネット銀行?選び方で変わるメリット・デメリットとは

住宅ローンは、人生で最も大きな借り入れの一つです。
何十年にもわたり支払いが続くからこそ、慎重な判断が求められます。
その相手となる銀行選びは、とても重要な決断です。
金利や審査条件だけでなく、サポート体制や利便性も選定のカギとなります。

特に地銀とネット銀行のどちらを選ぶかで、返済総額や利便性が大きく変わります。
それぞれに異なるメリット・デメリットがあるため、事前にしっかりと理解しておくことが大切です。

本記事では、それぞれの特徴や違い、選び方のポイントをわかりやすく解説します。
家づくりを考える際に、自分にぴったりの住宅ローンを見つける参考にしてください。

住宅ローンを組む銀行の選び方

住宅ローンを組む際は、銀行の選び方について基本を押さえましょう。
金融機関によって、金利や手続きが大きく異なります。
ここでは、代表的な銀行の種類と、それぞれの特徴を解説します。

地銀の特徴とメリット

地銀は、地域密着型のサービスを提供しています。

地元に根ざした営業スタイルが特徴で、住宅ローンでも強みを発揮します。
支店が自宅近くにあれば、気軽に相談できるのも安心です。

担当者が一人ひとりに丁寧に対応してくれるため、初めてのローンでも不安が少なくなります。
地元の不動産会社や工務店、ハウスメーカーとの連携が取れており、手続きも円滑に進むケースが多いです。

また、勤務先が地元企業であれば、金利の優遇を受けられることもあります。
審査に関しても、地元住民への配慮から柔軟に対応してくれることがあります。

地銀のデメリット

地銀は、ネット銀行に比べると金利が高めに設定されている傾向があります。
そのため、総返済額が膨らみやすくなる場合も。

また、来店が前提となる手続きが多く、忙しい共働き世帯には不便に感じることがあります。
店舗が営業時間内でしか対応していないため、平日勤務の方にとっては調整が必要です。

さらに、インターネットバンキングの機能が限定的なこともあります。
スマートな手続きを求める方には物足りないかもしれません。

ネット銀行の特徴とメリット

ネット銀行は、とにかく金利が低いのが最大の強みです。

変動金利で0.3%台のプランもあり、総返済額を抑えたい方には魅力的です。
また、申し込みから契約までをオンラインで完結可能です。
時間や場所にとらわれずに手続きを進められるのもメリットと言えます。

郵送やWebアップロードを使った書類提出など、利便性の高い手続きが充実しています。
手数料も安く抑えられており、保証料不要のプランなども用意されています。

仕事で忙しい方や子育て中の家庭でも、隙間時間を使って手続きができるのが魅力です。

ネット銀行のデメリット

ネット銀行は、対面の相談窓口がありません。
すべて自分で判断して進める必要があり、細かな不明点に対する対応が物足りなく感じることも。

メールやチャットでの問い合わせは可能ですが、即時対応ではないケースもあります。
また、ネット環境やスマートフォンの操作に不慣れな方にとっては、かえってハードルが高くなることがあります。

審査についても、機械的な基準で判断されやすく、細かな事情を加味してもらえない可能性があります。
収入や職業に不安がある方は、思わぬ理由で審査に通らない場合があります。

▶︎住宅ローンの組み方についての内容はこちら

住宅ローンの組み方完全ガイド:夢のマイホーム実現に向けて

住宅ローン選びで重視すべきポイント

住宅ローンを組む銀行の選び方は、目的に合った視点が大切です。
何を重視するかによって、選ぶべき銀行も変わってきます。
ここでは、選択時に役立つ具体的なチェックポイントを解説します。

金利の種類を確認する

住宅ローンには、固定金利と変動金利があります。

固定金利は返済額が一定で、長期的な計画が立てやすいのが利点です。
安心感を重視する方には適しています。

一方、変動金利は初期の金利が低く、短期間での返済計画には向いています。
ただし、将来的な金利上昇のリスクを伴うため、注意が必要です。

金利の見直し時期や上限の有無なども事前に確認しておきましょう。

審査の通りやすさをチェック

銀行によって審査基準が異なります。

正社員として長く働いている方は、比較的どの銀行でも通りやすい傾向にあります。
しかし、自営業や非正規雇用の方、転職直後の方は、やや不利になる場合があります。

地銀は地域性や人柄を重視する傾向があり、相談しながら進められる点が安心です。
ネット銀行はシステム的な審査が中心で、書類審査が厳密な反面、対応は迅速です。

自分の職業や状況に合った銀行を見極めることが大切です。

サポート体制も重要

住宅ローンは、20~35年と長期に及ぶ契約です。

不安や疑問が出たときに、すぐに相談できる体制が整っているかは重要な判断材料です。
地銀は対面での相談が可能で、親身な対応が期待できます。
担当者がついてくれるケースもあり、長く付き合っていける安心感があります。

ネット銀行は問い合わせチャットやメール対応が中心ですが、近年は電話サポートも充実してきています。
サポートの質や対応スピードも比較のポイントです。

手数料や諸費用を比較

住宅ローンでは、金利以外にもさまざまな費用がかかります。

借入時には事務手数料や保証料、印紙税などが発生します。
金融機関によって手数料体系が異なるため、事前に確認しましょう。

ネット銀行は、事務手数料が一律で明確なことが多く、コストを抑えたい方には魅力的です。
地銀は融通が利く場合もありますが、条件によって手数料が変動することも。
また、団体信用生命保険(団信)の保障内容や追加費用も見逃せません。

住宅ローンの総費用を見積もる際は、これらも含めて総合的に判断しましょう。

借入後の利便性やアフターサービス

ローン契約後の利便性も見逃せません。

スマホアプリの使いやすさや、返済状況の確認のしやすさも大切です。
また、繰り上げ返済の条件や手続きの手軽さもポイント。
借入後も安心して利用できるかを確認しておきましょう。

繰り上げ返済の活用法

繰り上げ返済は、住宅ローンを早期に完済するための有効な手段です。
余裕資金があるときに一部返済することで、利息負担を大きく軽減できます。
繰り上げ返済には「期間短縮型」と「返済額軽減型」があり、目的に応じて使い分けが可能です。

地銀の場合、繰り上げ返済は店舗での手続きが必要なことが多く、手数料がかかるケースもあります。
一方、ネット銀行ではオンライン上で手続きが完結し、手数料が無料のところも増えています。

ただし、繰り上げ返済を頻繁に行うと手元資金が減り、急な出費に対応できなくなるリスクもあります。
家計の状況と将来の支出予定を見据えたうえで、無理のない範囲で計画的に行いましょう。

ペアローンや収入合算の活用方法

共働き世帯にとって、借入可能額を増やす手段として「ペアローン」や「収入合算」は有効な選択肢です。

ペアローンは、夫婦それぞれが住宅ローンを契約する形で、収入に応じて借入を分担する方法です。
双方に住宅ローン控除が適用されるというメリットがあり、節税効果も見込めます。

ただし、二本のローン契約となるため、契約手続きや団信の加入などが個別に必要です。
また、万一離婚や転居があった場合に対応が複雑になる点には注意が必要です。

一方、収入合算は一人が契約者となり、配偶者や親の収入を補足的に加える方法です。
契約は一本化されるため手続きがシンプルで、管理もしやすいのが特長です。
ただし、合算者が主たる契約者ではないため、住宅ローン控除は契約者側にしか適用されません。

地銀は比較的柔軟にペアローンや収入合算に対応しており、相談ベースで条件を調整してくれることが多いです。
ネット銀行でも対応は増えていますが、ペアローン非対応のところもあるため、事前確認が必要です。

家計のバランスや将来の生活設計を踏まえ、自分たちに合った仕組みを選びましょう。

▶︎住宅ローンについて詳しい内容はこちら

夢のマイホーム、後悔しないための住宅ローン講座!組み方、選び方、注意点を徹底解説

住宅ローンはどちらを選ぶべき?

銀行を選ぶ時は、自分に合った生活スタイルで考えましょう。
家計の状況や働き方、今後のライフプランに合わせた選択が求められます。
迷ったときは、以下の基準を参考にしてみてください。

地銀がおすすめの人

地元とのつながりを大切にしたい方や、顔の見える関係性を重視したい方には地銀が向いています。
店舗での対面相談ができるため、初めて住宅ローンを組む方でも安心です。

また、転職直後や非正規雇用など、審査に不安がある方も相談しながら進められる可能性があります。
加えて、ハウスメーカーとの連携により、手続きや確認がスムーズになる点も魅力です。

さらに、金利の優遇が地元勤務の方に適用されることもあり、条件が合えばお得に借りられる場合もあります。
何かあったときにすぐ駆け込める安心感を求める方には、地銀が強い味方になります。

ネット銀行がおすすめの人

金利の低さを最優先したい方や、少しでも返済額を抑えたい方にはネット銀行が最適です。

インターネットを使いこなせる方なら、申し込みから契約まで自宅で完結できるのも大きな利点と言えます。
平日に銀行に行けない共働き世帯や、子育て中で外出が難しい方にも便利です。

また、手数料が明確かつ割安であることが多く、費用面でも有利な選択肢といえます。
時間を有効に使いたい方や、効率よく契約を進めたい方には、ネット銀行の仕組みがよく合うでしょう。

審査基準が明確な点も、事前に準備を整えやすいメリットです。

まとめ

住宅ローンを組むにあたって銀行の選び方は、単に金利や手数料で決められるものではありません。
毎月の返済が生活にどう影響するか、どんな支払い方法が自分に合っているかを考えることが大切です。
どんな暮らしを望むのか、将来のライフイベントや家計の変化も視野に入れて検討しましょう。

地銀とネット銀行、それぞれに明確なメリットがあります。
安心感と地域密着のサポートは地銀、ネット銀行は金利や手続きの手軽さ。
自分がどのようなサポートを求めるのかを明確にし、選択に役立ててください。

また、実際に住宅ローンを申し込む前に、複数の銀行で事前審査を受けることをおすすめします。
金利や条件を比較するだけでなく、対応の丁寧さや自分との相性を知るきっかけにもなります。

家を買うというのは、単なる取引ではなく人生設計の一部です。
後悔のない家づくりのために、信頼できる金融機関を選びましょう。

ビーホームは、熊本で地域密着のホームメーカーとして家づくりに関するお悩みを承っています。
住宅ローンに関する無料の相談会も行なっていますので、お気軽にお問い合わせください。

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