2025.08.29

豆知識

熊本でペアローンを検討中の方へ|メリット・デメリットを徹底解説!

マイホームの購入は、一生に一度の大きな決断です。
間取りや立地だけでなく、資金計画も重要になります。
特に共働き夫婦にとって、住宅ローンの選び方は将来を左右します。

最近では、2人でローンを組むペアローンが注目されています。
借入額を増やせるだけでなく、節税の面でもメリットがあります。
一方で、仕組みが複雑なため慎重な判断が求められます。

この記事では、ペアローンの基本からメリット・デメリットまで解説。
熊本での家づくりに役立つ情報をお届けします。
これから住宅購入を検討する方にとって、安心の手がかりとなるはずです。

ペアローンとは?基本の仕組みを解説

ペアローンとは、夫婦それぞれが別々に住宅ローンを契約する仕組みです。
1つの住宅に対し、2つのローンを同時に組むという特徴があります。
住宅を共有名義で購入する場合に、多く利用されます。

しかしこの仕組みは、単に収入を合算する方法とは異なります。
夫と妻、それぞれが主契約者となり、金融機関と契約を交わします。
そのため、1人ずつ審査が行われ、契約書や手続きも2本必要です。

収入を合算せず、それぞれ借り入れる

一般的な収入合算ローンでは主契約者の収入に加え、配偶者の収入を補助的に使います。
しかし、ペアローンでは収入を合算せずそれぞれが自立した契約者です。

この仕組みにより、単独でのローンよりも大きな借入額が可能となります。
将来の家計に柔軟性をもたらす点でも注目されています。

夫婦別に返済義務が発生する

ペアローンでは、借入も返済も夫婦それぞれが行います。
返済期間や金利条件も、それぞれの契約に基づき設定されます。

つまり、一方が完済しても、もう一方の返済義務は残るということです。
そのため、契約時には夫婦間での明確な役割分担が大切になります。

ペアローンは共有名義での登記が基本

ペアローンを組む際は、住宅の名義も夫婦の共有にするのが一般的です。
持ち分の割合は、借入金額に応じて設定されることが多いです。

たとえば夫が3000万円、妻が2000万円借り入れた場合は持ち分は3:2となります。
この割合は登記に反映され、将来の相続や売却にも関わります。

▶︎住宅ローンの選び方についての記事はこちらから

ペアローンのメリット

ペアローンには、共働き夫婦にとって魅力的な利点が多くあります。
単独ローンでは実現が難しい住まいや資金計画も、ペアローンなら可能になることがあります。
ここでは、主なメリットを解説していきます。

借入可能額が大きくなる

ペアローン最大の魅力は、借入可能額の増加です。
夫婦それぞれの収入をもとに借り入れるため、単独ローンより借入枠が広がります。

これにより、立地・広さ・設備などの妥協を減らせます。
希望に近い住まいを手に入れる選択肢が増えるでしょう。

また、借入額の増加は、子育てや在宅勤務スペースの確保にもつながります。
生活の質を保ちながら、将来に備えた住まいを検討できる点が大きな利点です。

住宅ローン控除が2人分受けられる

ペアローンでは、住宅ローン控除を夫婦それぞれで受けられます。
控除対象額が2倍になるため、節税効果が大きい点も魅力です。

年間の控除額が大きいため、数年単位で考えると節約効果は非常に高いです。
その分、貯蓄や教育資金など、将来への備えにも回せます。

しかし、控除を受けるには、各自が年末調整や確定申告を行う必要があります。
忘れずに手続きすることで、メリットを最大限に活かせるでしょう。

団体信用生命保険が2人分適用される

ペアローンでは、団体信用生命保険(団信)も夫婦それぞれに適用されます。
万が一、どちらかに不幸があった場合、その人のローンは完済となります。

残された配偶者の負担を軽減できるため、家族にとって安心です。
単独ローンでは得られない二重の保険が、リスク分散につながります。

また、保険の種類によっては、がんや三大疾病にも対応可能です。
必要に応じて保障範囲を広げておくと、さらに安心感が増します。

家計の分担が明確になる

ペアローンは支払いの責任がそれぞれにあるため、家計の管理がしやすくなります。
お互いの負担が見える化されることで、家計への意識も高まります。

毎月の返済額を共有しやすいため、計画的に家計を見直すことも可能です。
ライフスタイルの変化にも、柔軟に対応できる土台がつくれます。

ペアローンのデメリット

ペアローンは魅力的な制度ですが、すべての家庭に合うわけではありません。
メリットが大きい反面、慎重に検討すべきポイントも存在します。
ここでは、ペアローンの主なデメリットについてご紹介します。

ペアローンの手続きや費用が2倍になる

ペアローンでは、契約が2本必要です。
そのため、準備書類や審査の回数も2倍になります。

登記もそれぞれの名義で行うため、登録免許税や司法書士報酬も割高になります。
金融機関によっては、契約手数料や保証料が2人分発生する場合もあります。

住宅の取得時は、何かと出費が重なる時期です。
その中で、契約関連のコストが膨らむことは見落とせない要素といえます。

返済の柔軟性に欠ける場合がある

ペアローンでは、返済はそれぞれの契約に基づいて行います。
一方の収入が減ったり休職したりすると、返済の負担が重くなります。

とくに出産・育児・介護など、ライフイベントの影響を受けやすい点に注意が必要です。
将来の変化を想定し、余裕を持った返済計画を立てることが大切と言えます。

また、片方が繰上げ返済を希望しても、もう一方のローン条件に影響を及ぼすことがあります。
それぞれが独立しているがゆえに、自由度が低くなるケースも少なくありません。

離婚・相続時にトラブルになりやすい

ペアローンでは、物件を共有名義で登記するのが一般的です。
そのため、離婚や相続といった場面で問題が生じることがあります。

たとえば、離婚時にどちらが物件を引き継ぐか、売却するかで争いになるケースがあります。
また、ローン残債がある状態での持ち分変更は、法律的にも複雑です。

さらに、どちらかが亡くなった場合でも、相続手続きやローンの継続などに手間がかかります。
精神的な負担も大きくなる可能性があるため、リスクも視野に入れておきましょう。

金融機関や商品が限られる場合も

ペアローンを取り扱っていない金融機関もあります。
また、ペアローン専用の住宅ローン商品は選択肢が限られることも少なくありません。

金利や条件を比較したくても、選択肢が少ないと理想のプランに出会いにくくなります。
早めに金融機関へ相談し、選択肢を把握しておくことが重要です。

熊本でペアローンを活用するなら

熊本で家を建てる際も、ペアローンは有力な選択肢のひとつです。
共働き世帯が多い熊本では、収入を活かしたローン計画が注目されています。
地価や生活コストを踏まえながら、ペアローンをどう活かすかを考えることで、理想の住まいがより現実的になります。

共働き世帯の多い熊本では選ばれやすい

熊本は、都市部と自然のバランスが取れたエリアです。
共働き世帯の多い地域でもあり、住宅購入時には安定した収入が前提となることが多くあります。

ペアローンは、こうした家庭のライフスタイルに合った制度といえます。
家計の安定と将来設計のバランスを取りやすい点が、多くの夫婦に支持される理由です。

土地付き住宅や広い間取りを実現しやすい

熊本で人気のエリアでは、平屋や庭付き住宅が注目されています。
しかし、広い敷地や設備にこだわると、それなりの資金が必要です。

ペアローンで借入額を増やせば、広さや間取りの選択肢が広がります。
理想の暮らしをあきらめずに、満足度の高い住まいを手に入れやすくなるでしょう。

災害に強い家づくりにも活用できる

熊本は、地震や豪雨などの自然災害が多い地域です。
そのため、耐震性・断熱性・防災設備への投資が必要になることもあります。

こうした設備強化には、一定の建築費がかかります。
ペアローンによって予算にゆとりが生まれれば、安全性を高める設計も視野に入れられるでしょう。

住宅会社との相談で選択肢が広がる

熊本に根付いたハウスメーカーでは、地域の事情に詳しい担当者が多く在籍しています。
そのため、ペアローンに対応した資金計画を提案してくれることもあります。

土地選びからローン相談まで、地元に強い会社と連携することで安心感も高まります。
不安な点があれば早めに相談し、情報収集を進めておくのがおすすめです。

ペアローンを検討すべきご家庭とは?

ペアローンは、すべてのご家庭に向いているわけではありません。
家庭の収入状況やライフプランにより、向き・不向きがあります。
ここでは、ペアローンが特におすすめできるご家庭のタイプをご紹介します。

ペアローンは共働きで収入が安定している夫婦向き

ペアローンは、2人それぞれが返済を担うローンです。
そのため、安定した収入が見込める共働き世帯に適しています。

たとえば、公務員や正社員など、将来的にも収入の見通しが立ちやすい職業の夫婦であれば、長期間のローン返済にも安心して取り組めます。
また、将来の転職や育休なども見越して、片方の収入だけで返済できるプランを立てておくとさらに安心です。

希望する住宅の価格が高めの家庭

「この家が理想だけど、予算オーバー…」という悩みはよくあります。
ペアローンを利用すれば、単独では手が届かない価格帯の物件も選択肢に入ります。

広い土地・平屋・注文住宅など、希望条件に合った住まいを実現しやすくなるでしょう。
熊本のように土地の選択肢が豊富なエリアでは、ペアローンの活用で理想の住まいに近づける可能性が高まります。

住宅ローン控除の恩恵を最大限に受けたい家庭

ペアローンでは、住宅ローン控除を2人分受けられます。
控除額の上限を無駄なく使いたいご家庭にとって、大きな節税メリットとなります。

たとえば、夫婦で各3000万円を借りた場合、それぞれが年間最大40万円まで控除を受けられます。
合計すると、年間最大80万円の控除が見込める計算です。

節税した分を教育費や老後資金に回すなど、長期的な家計のゆとりにもつながります。

将来の生活設計を夫婦でしっかり話し合える家庭

ペアローンは、夫婦の信頼関係があってこそ成り立つ仕組みです。
ローンの契約・名義・返済計画など、話し合いが欠かせません。

もし離婚や転職などが発生した場合にも、事前に想定しておくことでトラブルを防げます。
夫婦で将来についてオープンに話せる関係であれば、ペアローンのメリットを最大限に活かせるでしょう。

▶︎ライフプランに合わせた住宅ローンの組み合わせについてはこちら

後悔しないペアローンの組み方とは?

ペアローンはメリットの多い制度ですが、準備不足のまま契約を進めると思わぬトラブルにつながることもあります。
ここでは、後悔しないための具体的なポイントをご紹介します。
契約前にしっかり確認して、安心して家づくりに取り組みましょう。

将来のライフプランを見据える

ペアローンを組む際は、目先の返済額だけでなく、将来の変化を見越した計画が必要です。
たとえば出産・育休・転職・親の介護など、ライフステージごとに収入が変動する可能性があります。

そのため、以下のような視点で事前にシミュレーションしておくことが大切です。

・片方が収入減となっても返済は継続できるか
・教育費や住宅のメンテナンス費をどのように確保するか
・万が一のときに備えて、保険や貯蓄は十分か

「将来どうなっても大丈夫」と思えるくらいの余裕を持つことが、安心につながります。

団信(団体信用生命保険)の内容を確認する

ペアローンでは、基本的に夫婦それぞれが団信に加入します。
加入条件や保険内容は金融機関によって異なるため、必ず事前に確認しましょう。

とくに注目すべきポイントは、以下の3つです。

・がん・三大疾病などに対応した特約の有無
・加入できる年齢や健康状態の制限
・保険料が金利に含まれているか別途支払いか

団信の種類によっては、保険の補償内容に差が出ます。
不安がある場合は、民間の保険を併用して備えるのも一つの手段です。

返済比率と毎月の支出バランスを見直す

住宅ローンの返済は、月々の支出の中でも大きな割合を占めます。
金融機関の審査では年収に対する、年間返済額の割合が重視されます。
しかし生活の質を保つためには家計のバランスも同じくらい重要です。

たとえば、以下のような支出とのバランスを考慮しましょう。

・食費や光熱費などの固定費
・子どもの教育費、医療費
・車の維持費や老後資金の積立

返済額を可能な限り抑えつつ、将来に備える余裕を確保することが長く安心して暮らす秘訣です。

住宅会社・FP・金融機関と連携する

ペアローンの契約には、専門的な知識が必要です。
ハウスメーカー・金融機関・ファイナンシャルプランナーとしっかり相談しながら進めましょう。

信頼できる担当者がいれば、以下のようなサポートが得られます。

・家計に合ったローンプランの提案
・保険や税制とのバランスの取り方
・契約に必要な書類や手続きの流れ

一人で悩まず、専門家の力を借りることで、不安を解消しながら最適な判断ができるようになります。

まとめ

ペアローンは、共働き夫婦にとって非常に魅力的な住宅ローンのひとつです。
借入可能額の拡大・住宅ローン控除の2人分適用・団信の充実など、理想の住まいづくりを後押ししてくれるメリットが多くあります。

一方で、契約や手続きが複雑になりやすく、将来の収入変化やライフイベントへの備えも欠かせません。
返済が2本になる分、家計管理やリスク分散の意識がより重要です。

熊本のように自然と都市機能が調和する地域では、住まいに対するこだわりも人それぞれ。
土地の広さ・間取り・防災性能など、理想を実現するにはしっかりとした資金計画が必要です。
ペアローンは、そうした理想に近づくための力強い選択肢となります。

しかし、無理をしてしまっては本末転倒です。
夫婦でしっかり話し合い、将来の生活まで見据えたうえで決断することが何より大切です。
不安な点があれば、住宅会社や専門家に相談することで道筋が見えてきます。

住まいは、家族の時間を紡ぐ場所です。
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